タッチが結構ベタな「さもありなん」というキャラクターが出てくるホラーなのですが、、皮剥きするように周辺からちょっとずつ「何が起きているか」わかっていくサスペンス展開と、ジョンウ(イムシワン)が内側からオカシクなっていくのが首締め的な閉塞感を高めていくので、続きが気になって怖いけど観ちゃう。電気消せなくなった。
もうソ先生(イドンウク)の真意がまったくわけがわからん回路でできているし、内からも外からもコントロールされる他者からの日常の乗っ取りを描いているので最終話の「ガスライティング」というタイトルがビシッとピースにハマる感じがあります。
おかしいと思った時から、乗っ取りが始まってたんですね。
入居を断る人がいたシーンがあったり、ジョンウより後に入った後輩がしっかり餌食になってたりと。
モンスター映画はモンスター(例えばゴジラは放射能恐怖)が恐怖の実像化だけど、ホラーは「家が主役」ということを再確認した気がした。
ある種都市怪談的な作りですが、怪異ではなくて人間がそのまま生きた怪異を体現するので余計、どこかの都市のどこかで起こってそうでなお怖い。
日本でも似た事件ありましたネ。
誰しも転職したり、病気をしたり、「それまでの日常」が変わったしまった経験があるはずで、そういった時の不安定さを作品に入れていたのは興味深い。
この作品は「シネマティックドラマ」という企画の作品らしく、手法やセットの感じがまさに韓国映画のリアルさが取り込まれていて、見事でした。セットの異常な感じやカメラワークが他のドラマではあんまりない感じで。
尺も映画よりずっと長いわけですが、一編中トーンが変わらない。
ラスト近くのアクションや壁を抜けるカメラはパクチャヌクっぽい感じだったり。。
それにしても、代謝を喪失したサイコキャラはイドンウクしのルックスとバチッとハマって最高だったし、イムシワンしもどんどん演技力ついてるというか。除隊後1作目とは思えなかった。
コシウォンのアジュンマは「パラサイト」の家政婦、イジョンウン。
あの性欲オバケのインパクトつよ男はD.Pで卵をくすねられてたチムジルバンの主人やエクストリームジョブでチームが最初に追ってた人イジュンオク。
エデンコシウォンに疑惑を持つ巡査には「賢い医師生活2」のアンウンジン。
キャストもなかなかです。