割烹

愛の不時着の割烹のレビュー・感想・評価

愛の不時着(2019年製作のドラマ)
3.9
作中でも言及される通り、パク・チャヌクのJSAにインスパイアされたことは明らかだが、軟派なドラマながらも北朝鮮の様子を暖かな眼差しとリスペクト、そして慕情や愛情をもって表現した点で、単にStrangeな隣国を描いたに過ぎなかったJSAやレッド・ファミリーよりも革新的であると言える。
このドラマは北朝鮮のundergroundで大人気らしく、北朝鮮では人民班長の振る舞いに大爆笑という記事を目にしたが、根底にリスペクトが感じられなければこういう反応にはならないだろう。
長時間かつ軟派なドラマだけあって、例えば序盤のセリ、深夜に家出し、DMZ内にあったはずのパラグライダーや荷物の場所を特定して回収し、その後それらを持って登山、明け方に山頂に到着するなど到底あり得ないわけだが、そのような無理なところは随所に見られるほか、とんでもない偶然や、明らかな不自然、ご都合主義展開には事欠かない。
しかしながら、ヒョンビンとソン・イェジンの演技のバランスが非常によく、中隊員のメンバーやその他周辺キャラの存在も安定しており楽しめる。微笑ましいドラマだ。
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