このレビューはネタバレを含みます
完璧な再現。だからこそ2-3シーズンに分けて物語を描いてほしかった。
原作と同じセット、原作と同じカメラワーク。必要なところは完璧に再現されていて、製作陣の愛情しか伝わってこない。一番好きだったのは、敵の仲間がやられた時の敵の身振り(仲間が死んだことを確認して周りを見渡したり警戒する動作)がゲームそのままだったこと。こういう細かい再現が無数にあって、それらをドラマ版として観るだけで涙が止まらなかったし、自分の人生の中での価値のある作品だと思えた。
ただ、原作の物語の長さを1シーズンで終わらせるために物語の主要な部分しか繋ぎ合わせなかったのは残念で仕方がない。もちろんしょうがない部分ではあるけれど、原作は紆余曲折あって次第に絆が深まっていくのを体感できるから、どうしても駆け足に感じてしまったし、ドラマ後半は「どうせあの場面も端折られるんだろうな…」と期待値が下がっていたのは否めなかった。
物語の主要=ラスアスの一番の魅力でもあるヒューマンドラマシーン、つまり人間同士とのやりとりになるので、その分ゾンビシーンが割愛されてしまったことは悲しいの一言に尽きる。クリッカー、ランナーの迫力は明らかに100点を超えるものだったのが尚更。メイキング映像での製作陣の拘りは物凄く良い意味で異常だったし、純粋にもっと見たかった。もっと色んなゾンビに会いたかった。
色々書いたけど結論としては本当に良い実写化だった。良すぎて、原作ファンとして駄々を捏ねる感想と評価になってしまった。アビーに早く会いたいな。
