このテーマは社会派で当時より今の方がさらに響くものだろう。
又吉著書『人間』のインタビューで語られていた「他人に対して当たり前に向けられる寛容さを、自分にも向けるべきじゃないか。」という言葉が思い出される。
後半に畳みかけるように小説家ならではのパンチラインがセリフとして込められていて見応えがある。
個人的に又吉直樹の作品でしか見ることができないものの見方みたいなものがあって、たびたび作品を見返すことで立ち返るケースがある。
ドラマというより又吉直樹の思想性、哲学がわかりやすく込められていて、啓発的な作品だと思う。