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赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.3
赤いずきんを被った少女・赤ずきん(橋本環奈)は、シュトーハーゲンの街に向かう旅の途中で灰だらけの少女・シンデレラ(新木優子)と出会う。
魔法使いに素敵なドレス姿に変えてもらった2人は、舞踏会へと向かう途中でカボチャの馬車で男をひき殺してしまう。
バレることを恐れ、なんとか死体を隠した2人はお城の舞踏会に無事到着し、シンデレラは王子様(岩田剛典)と恋に落ちる。
そんな中、男の死体が発見されたことで舞踏会は中断。
赤ずきんとシンデレラは、最大のピンチに直面するが……。
童話の世界で起こる事件を、旅の途中の赤ずきんが探偵役として解決していく姿を描いた青柳碧人の同名人気小説を、「銀魂」「今日から俺は!!」シリーズの福田雄一監督のメガホン、橋本環奈、新木優子、岩田剛典の共演で実写映画化。

旅する途中でクセが強い魔法使いバーバラ(キムラ緑子)に遭遇するシーンの茶番劇っぽいサムさで離脱しそうになるが、赤ずきんがシンデレラに森の中に遭遇するあたりから話が加速していく。
真矢みきが楽しげに演じるイジワルな継母イザベラが魅力的な悪役っぷり、魔法使いバーバラとテクラ(桐谷美玲)がフェアリーゴッドマザーの役割をするとか魔法の靴が一番最初に履いた人に合うとかカンがいい赤ずきんがお城に行く道に埋められていた死体の事件の探偵役を演じるとかジルベール王子が密かに想っている女性が謎の失踪したなど、元ネタのおとぎ話の設定を生かしつつ、赤ずきんとシンデレラがどのように魔法が解けるタイムリミットの前と舞踏会の後に犯人を見つけるユーモアミステリーの要素が強調されていて、橋本環奈や真矢みきやキムラ緑子や夏菜のコメディエンヌぶりと岩田剛典の王子様ぶりがハマっていて、事件の真相が元ネタのお伽話を逆手に取る予想外なもので、近年の福田雄一監督作品では最も面白いユーモアファンタジーミステリー映画。
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