この作品はストーリーで魅せたり、社会問題を提起したりもしない。でもカッコいいキャラクターの活躍と心が滾るアクション、鑑賞した後の爽快な満足感。こういうエンターテイメント映画こそ僕は好きだ。批評や芸術性なんてどうでもいい、現実を忘れて夢の映画の世界へ行くのならこういう作品こそ必要だと思う
ライアン・ゴズリング×クリス・エヴァンス×アナ・デ・アルマスとルッソ兄弟監督作という最高の布陣にNetflix資本てもんなんで期待を膨らませて楽しみにしていた本作。
所作もアクションも華のあるキャスト達の演技とスピード感あるカメラワーク、アクションシーンは昨今のカットを多く使ったり無駄にカメラを揺らして臨場感を出そうと誤魔化すようなことをせず、常にキャラクター達がどの位置にいて、どう動いているのか、何が起きているのかがしっかり観客側もわかりやすい上にしっかりとスピーディで迫力あるアクションシークエンスを演出している点は流石ルッソ兄弟。MCU作品においても彼らが初参戦した「キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー」以降アクションの質がワンランク上がったあの当時の興奮を思い出すほど。
ストーリーは何番煎じの使い古された身内に追われるスパイ者ではあるけれど、逆にわかりきってる題材だからこそアクションや他の部分に集中できたのかもしれない。無駄なロマンスをせず、男どもとも対等に殴り合い、ロケットランチャーを担いで爆走するアナ・デ・アルマスにはシビレた。最高です。
