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ハケンアニメ!のnanaのレビュー・感想・評価

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)
4.1
まさかこんなに泣くことになろうとは映画を観る前は想像もしてなかった。

まずもって、1冊の本からあんなに表現豊かな映像作品にさせることに、製作陣の並々ならぬ愛を感じる。
そして、それが作中で描かれることにも繋がっている。

観る側でなく、作る側への憧れが強いからこそ、ひとつひとつの作品に対するスタッフ全員の意気込みが感じられる裏側を見るとそれだけで涙腺が壊れる。
し、その分しっかりと観て想って感じることが使命だとも感じる。

「誰かの心に刺され」

何かを作る時もちろん「たくさんの人に届いてほしい」との思いで作るのだろうけど、誰か1人の胸の奥に届けという気持ちが、結果的に多くの人の心を打つのではないだろうか。
果たして自分はそんな仕事ができてるのか?と終わった後に自問自答。

本は未読ながら、辻村氏の描く男性像が大好きなので、もちろん例外なく演じる柄本佑さん含め行城が大好きだった。

と言うより、登場人物全員好き。
全員が良い物を作りたい一心でぶつかり、切磋琢磨する。嗚呼青春。

演出がところどころアニメーションタッチになってるのもエンタメでありショーでした。

ただ、日本映画のポスターってもうちょっとどうにかならんかな。
いい作品だからこそもう少しいい宣伝をしてもらえるといいなーと個人的には思う。

ちなみに作中でキーアイテムとして描かれるコージーコーナーのエクレアを食べたくて買いに行ったら売り切れてました。悲
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