夢オタク

私だけ聴こえるの夢オタクのレビュー・感想・評価

私だけ聴こえる(2022年製作の映画)
3.6
コーダというものが何で、どんな苦悩があり、どうやって生きてきたのか、それを知るきっかけになれてよかった。

かなり違う事項や規模ではあるかもしれないけど、例えば、両親が言語の分からない外国で過ごす現地育ちの子供であったり、ハーフであったり、血は外国人ではあるけど育ちがずっと日本であったり、そういう、どこかで自分が人と違うと分類され、どうしても馴染めない自分がいると思うそれと少し似ていると感じた。

手話を扱える人がいない外の世界との繋がりには壁があって、パーティーのシーンに顕著に現れていたと思う。そして自分も楽しみたいけど、不安や疎外感を感じる親を横目に自分が楽しめきれない子の気持ちも分かるしここで子が親を鬱陶しく感じてしまうと親は本当に孤独になってしまう、だから絶対にそんなことはできないという使命感みたいなものも分かる。そして親と世界との仲介役ができてよかったと思う心に救われた気持ちになる。

聴者ともろう者とも完全には分かり合えない。なんで自分が?と苦しむ部分があっても、自分にできることと自分がいかに幸せであるか、前向きに考える姿勢が大切だと思った。
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