私だけ聴こえるの作品情報・感想・評価

私だけ聴こえる2022年製作の映画)

Only I Can Hear

上映日:2022年05月28日

製作国:

上映時間:76分

あらすじ

「私だけ聴こえる」に投稿された感想・評価

Tommy

Tommyの感想・評価

3.5
ろう者でも聴者でもないコーダの子供を追うドキュメンタリー。彼らの悩みや本音,キャンプではしゃぐ姿を見て真に理解できるのは同じ境遇の人だけなんだと痛感。孤独を抱えるろう者に届いて欲しいからこそ配慮した字幕は素晴らしい。『CODA あいのうた』の理解も深まった
オンライン試写会にて鑑賞。
ろうである家族との関係や、聴者である友人らとの関係に悩む思春期のコーダたちの姿が丁寧かつ誠実に収められたドキュメンタリーだった。仲間がいないと思っているコーダたちが観たら、きっと救いになる映画だと思う。

人間は誰しも大なり小なり周囲の人と相容れない感覚を抱えて生きていると思うけれど、コーダはその苦悩が大きいだろうなと思った。親と聴者の通訳の役割を背負わされている人はヤングケアラー的側面もあるし…大学進学を機に独立するジェシカについて、母親が「これからもろうの世界に関わり続けて欲しい。ろうの人の手助けをして欲しい」と語っていたのは我儘だと思った。娘には娘の人生があるんだし親元離れたら好きにさせてあげてよ…『マイスモールランド』で娘にクルド人のサポートをさせようとする父親とそっくりな言動でげんなりしてしまった。
そういう点においてはナイラの母親が一番娘自身の人生を考えているように見えた。

コーダが集まるサマーキャンプを見ながら、日本にはこういったコミュニティはないんだろうか?と思っていたら、試写会後に行われた監督のトークショーで日本にもあると語られていた。そして日本におけるコーダたちのドキュメンタリーの企画も進めているとのこと。こちらもぜひ観たい。

コーダたちは可哀想と同情されることが嫌で、普通に接して欲しいと思っているそう。誰だって同情されるのは嫌よね…この先、コーダと関わることがあるかもしれないので胸に刻んでおこうと思った。
pherim

pherimの感想・評価

3.8
ろうの親から生まれた聴者の子、コーダたち。

その孤立心情と、『コーダ あいのうた』では描かれないコーダ同士のコミュニティへ充ちる解放感。

15歳で聴覚異変が生じ戸惑う少女、東日本大震災で被災したろう者へ取材する女性。彼らの心の襞を映しだす繊細な手つきが胸を打つ。



『コーダ あいのうた』https://twitter.com/pherim/status/1483998314593144834
『きこえなかったあの日』https://twitter.com/pherim/status/1364942207375958024
『友達やめた。』https://twitter.com/pherim/status/1305698392157290497
茶色

茶色の感想・評価

3.5
ろうの家族を持つコーダを追ったドキュメンタリー。
家庭と手話で話してる時も、学校などで口話で話してる時も居場所がないと感じていた少女。
「ろうになりたい、家族と同じになれるから。」この言葉は少しばかり衝撃だった。

東日本大地震の事も出てきます。震災にあったろうのご夫婦は津波がくる事を伝えにきた息子のお陰で知れたと。「聴こえる人は自分達のことが優先で聴こえない人を助けない。」
bo

boの感想・評価

4.1
アカデミー作品賞『コーダ』の影響で関心をもったテーマ。
聾者と聴者との架け橋ともいえる存在ですが、その立場ゆえの負担や葛藤も。
東日本大震災被災者のかたの手話での講演映像、短時間ながら印象深かったです。
2014年製作のフランス映画「エール!」のリメイクである「コーダ あいのうた」が、第94回アカデミー賞で作品賞、助演男優賞、脚本賞を受賞したことで、「コーダ(CODA=Children Of Deaf Adults)」という耳の聴こえない両親から生まれた耳の聴こえる子どもたちの存在が広く認知されたと思う。
だが、劇映画で描かれたコーダであるヒロインの悩みは、コーダたちが抱える葛藤や苦悩の一部であったことが、このドキュメンタリーを観るとリアルに伝わってくる。
ドキュメンタリー作家・松井至さんが監督を務めた本作では、15歳という多感な時期にいるコーダたちの3年間を描いていく。
私自身、本作を観て初めて知ったことがある。
それは、聴覚に関して世の中は「聴者」と「ろう者」に二分されると思っていたが、実はそこに「コーダ」という存在が加わるということ。
コーダたちは、学校では“障がい者の子”として扱われ、ろう者からは「耳が聴こえる」という理由で距離を置かれる存在であり、つまり彼らには“居場所”がない。
つまり「コーダ」の置かれた状況は「コーダ」ではないと理解出来ない。
そんな彼らが唯一、ありのままの自分でいられるのが、年に一度開催される「CODAサマーキャンプ」。
この「CODAサマーキャンプ」の存在も、本作を観て初めて知った。
事実、部外者は「CODAサマーキャンプ」に参加を許されず、取材用のカメラが入ったのも初めてとのこと。
彼らは「CODAサマーキャンプ」で「ろう者」である家族から解放され、十代の少年少女らしい姿を見せる。
だが、何れは劇映画で描かれたように家族から“巣立つ”時はやってくる。
この作品は、多感な十代の「コーダ」を題材にアイデンティティの揺らぎを描いているが、よく考えてみれば、私も十代や二十代の頃は、自分が社会における役割とか、「何者」であるかも分からず、葛藤したり、苦悩したことを思えば、「聴者」「ろう者」「コーダ」という“境界”自体も、余り意味はないのかもしれない。
ま

まの感想・評価

3.7
ろうの親をもつ聴者の子どもたちを追ったドキュメンタリー。「コーダあいのうた」でも描かれていた、聴こえる世界と聴こえない世界を行き来しながら生きる彼らの葛藤をよりリアルな形で垣間見ることができた。本作はバリアフリー上映。多くの人に届くといいなあ。
mh

mhの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

トーク付きのシネマカフェオンライン試写会で拝見しました。

耳の聴こえない両親から生まれた耳の聴こえる子どもたち「コーダ」にスポットを当てたドキュメンタリーです。

開始十数分からちょっと泣いてしまった。

最初の方に日本の東北震災で津波にあったろうの方とその息子さんのインタビューがあるものの、あとは全てアメリカの若者(15歳)のコーダコミニティーのキャンプに参加した子たちをそれぞれ追って行くドキュメンタリーです。

ろうの親の元に生まれたコーダはあの映画同様、「自分もろうに生まれたかった」「話すのが苦手」「理解されない」などなど多感な時期にあって悩みを抱えています。

コーダのキャンプに参加するとそこが本当の自分を曝け出せる場所になり、「第2の家族のようだ」「ここから帰りたくない」と皆一様に言ってるのが印象的でした。

ろうの家庭で育ってきたけれど自分はろうではなくて、どちらの世界にも属せなくて悩んだり葛藤だったり
あの映画にあったようなセリフがリアルに次々と出て来ます。

そんな様子がとても分かりやすくまとめられてました。

アフタートークで、監督さんの話によると、この作品を撮り始めた頃はまだコーダという言葉が日本では浸透していなくて、この作品にも登場する手話通訳の方を通じてコーダのことを知り、概念が確立しているアメリカで撮ることにしたそうです。

現在は日本に於いても「コーダ」をテーマにして撮ろうと準備中だとか。

コーダの子供たちが言うことは「同情しないでくれ」「仲間が欲しい」ということだそうです。

コーダをテーマにしているけれどコーダだけに限らず居場所が無いと感じるのは普遍的なことなので、気楽に観て欲しいと、そんなお話でした。

日本にもコーダのコミニティーがあるようで、他にもSNSやyoutubeで発信などされてる方もいるそうです。 
ちょっと見てみようと思いました。

全編日本語のシーンにも字幕が付いていて、簡単な状況説明も字幕があるためろうの方もご覧になれるようになっています。

リアルな声を是非聞いてみて下さい。
moon

moonの感想・評価

4.0
オンライン試写会

耳の聞こえない親元に生まれた
聞こえる子供達・CODAの
リアルな日常と想いを
飾らない言葉で綴るドキュメンタリー

2つの世界を行き来することで
未来への希望と葛藤が現れる姿は
決して特別ではない

CODAに対する自分の視野が広がり
寄り添える社会の必要性を感じた

@cinema_cafe



アカデミー賞受賞の「CODAあいのうた」で
初めて言葉の意味を知った

今回は、そのCODAと呼ばれる子供達4人の
ドキュメンタリー

そのせいか、本当にリアルだ

聞こえる世界と
聞こえない世界

その2つの世界で葛藤する子供達

手話を忘れてしまう恐怖と
音楽が聴ける安心感

CODAのコミュニティの中で
大声で笑い、叫び、歌う
そんな姿は、本当に子供だ

親が聞こえないことによって
彼女達は、早くから大人の世界に入り
橋渡し役をする

しかし、自分達だけ聞こえているという事実

"ろうになりたかった"

そう思う気持ちにドキッとさせられた

聞こえる方が幸せではないのか?
そう、もうこの考えが
私の中の差別や偏見だと思う

幸せと感じることは
本人達が決めることであり

"私たちは特別ではない"
その言葉が印象的だった

松井至 監督のお話を聞いて

聞こえることが特別ではないことを
もっとみんなに知ってほしい
特別ではない
社会の一員なんだ
そう願う子供達を取り上げて
作品を撮られたことは
本当に意義のあることだと思う
映画は世界を広げるチャンスをくれる

5月28日から公開です
オンライン試写会鑑賞。

コーダを別の種族と言うように、聴者でもろう者でもない所にいる存在なのだなぁ。
『コーダあいのうた』を観ていたので、今回のドキュメンタリー作品にも同様の悩みがあることへの理解が深まった。

悩みながらも前を向いている作品だった。

コーダとしての共通の気持ちにも触れ、多感な時を生きている子供たちにスポットを当てた、非常にいいドキュメンタリー作品であった。
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