俊介

RRRの俊介のネタバレレビュー・内容・結末

RRR(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

初めてのインド映画でした!インド映画ってこんな感じなんだな。勢いがすごかった。そして、3時間もあるのにグダることなく、すごく楽しめた。

インドがまだイギリスの植民地だった時代の話であるため、シリアスな感じがするかと思いきや、ここに出てくるインド人はみんなパワフルでイギリス人になんか負けないという強い意志を持った人たちで溢れていた。ただ、イギリス人はインドの人たちを虫けら同然として扱っていた。それゆえつらい過去を持つラーマや、罵られる部族の一員であるビームが時につらく映っていた。帝国主義時代の深刻さが描かれており、勉強になった。

ラーマとビームの友情が中心に描かれていた『RRR』。ラーマは冷徹な人間であり、ビームはマッリを助けるために奮闘している、これが最初の2人の印象であった。ラーマはイギリス側の人間であり、マッリ奪還を計画している一族を始末するという役を担うためビームとは敵対することになる。したがって、出会った2人はお互い素性を知らぬまま友情を育んでいく。しかし、そのストーリーが中盤から一気に崩れていく。ビームの素性はラーマにバレてしまい、マッリ奪還を実行するがラーマとビームは対決することになる。ここの火vs水の戦いや、虎たちの激闘は胸アツだった。そしてビームは負けてしまい、刑に処される。しかし、ラーマは友情を育んだビームを刑から逃すことを計画し、その結果ラーマが刑に処されることになってしまう。しかし、ラーマはかつての父との約束や、祖国大義のためにイギリス側に潜んでいたこと、刑に処されることをビームは知り、ラーマ奪還を決意。この最後のラーマ奪還のシーンは2人ともかっこよかった。弓を使うラーマはかっこよすぎた。ここで火と水のタッグが組まれ、2人の友情がきれいに描かれた。ラーマはイギリス警察に従順かと思いきや、インド人の魂はしっかり宿っており、父との約束を守るために生きた決して冷徹な人間なんかではなかった点がよかった。ラーマもビームも祖国や人を想う気持ちが強く、そこで共通点を持った。そんな2人の友情は唯一無二だった。

個人的におもしろかったシーンは、マッリ奪還のために英国婦人に近づこうとするビームのことを恋していると勘違いしたラーマが、釘を道路にばら撒き英国婦人の車をパンクさせ、ビームにチャンスを与えるシーン。その行為自体がおもしろいし、英語が通じないビームが首を縦に振ったり横に振ったりぎこちない感じがおもしろかった。
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