なんたって過剰なまでのスプラッータ描写が爽快。あり得ない量の血しぶきと肉片が派手に舞い、画面を華やかに彩る。両腕を引っこ抜いて、それを相手に叩きつけて攻撃するなどという到底常人には思い付かない様な惨すぎる過激描写が見応えあった。
映画始まって冒頭、自助グループに通う主人公が今に至った経緯をボソボソと観客に語る編集は「ファイトクラブ」を彷彿とさせ、悪趣味な人体破壊描写とキレの良さが光るアクションは何となく「キングスマン」の様で、さらにドラキュラとマフィア勢力vs虫食い男と復讐に燃える女警官という異色のバティものでもあり、巨大権力の波に飲まれることなく在るべき自分の姿を獲得するためにもがく主人公、という今風のテーマ性も盛り込まれている、というこのごった煮感。幅広いジャンルから得た様々な映画のエッセンスを言い具合に90分にまとめあげた丁度良いエンタメだった。
あと、言わずもがなニコケイのドラキュラはハマり役過ぎて最高だった。
