アベ二ティKazumaAbe

VORTEX ヴォルテックスのアベ二ティKazumaAbeのレビュー・感想・評価

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)
4.8
150分弱の上映時間で贈られる、老衰と死の疑似体験。本作において、2分割の画面は喪失のショックを拡大することに成功した。

老人1人だけでなく、老夫婦の経験というのが辛い。『ザ・ファーザー』もそうだったけど、痴呆老人の主観で綴られる人間の晩年の不安と焦燥が切なく迫る内容になっていた。かと思えばコメディのような間で観客を困惑させるあたり、流石のギャスパーノエではある。