ルルルコ

ロスバンドのルルルコのレビュー・感想・評価

ロスバンド(2018年製作の映画)
4.6
映画館でついでに見たら爽快でとても楽しめた。気分のいい映画で若くて笑えて泣いた。若さだけで笑えて泣いた。ロックはいいよ!もう一度見たい
明るすぎないし重たくもなく、王道(?)の家族もの苦手/友情もの苦手でもつらくなく楽しく見られる音楽ヒューマン、四人のジュニアのロードムービー。他の国でもいける設定というか老若男女区別なく見やすいと思います。おかしな大人が沢山でて来ます。笑えるポイント全部拾えた自信はないけれど。「偉大なるマルグリッド」「マダム・フローレンス」なんてお歌の映画とも重なりましたね、。
四人の1人、運転手の兄ちゃん、初めは嫌な感じでちっともカッコよく見えないんですけど9才の少女ティルダへのやさしさや不得手かと思われた年下ボーイズへの接し方や気遣いがイケてて、途中から(なんだろう90年代のイケメン俳優みたいな感じ…昔の江口洋介とか反町隆史…?いやハリウッド俳優でこういう人いたな……)と思って見ていました。頼りないボーイズより歳上のお兄さんだけど17歳という役です。いい奴でよかった。(免許ないけど笑)

2人目、チェロ弾きの少女ティルダ。予告編で見たティルダが印象的で観賞しました。家庭ではネグレクトにあっていたのかな。チェロを与えられて放っておかれたような感じ。寂しさ悲しさ苛立ち憎しみ、愛されたい子どもらしい気持ち全てを演奏にぶつけて日々を潰しているような、どこまでがお芝居なのか彼女自身がティルダなのでは?と思わせる、子役と思えない演奏も演技も度肝を抜かれました。いい顔する!いい奴。

3人目、主人公グリムくん、彼もいい子で。大人な部分と青さと、家族や理解できない周りのことへのやさしさをたくさん持った男の子。皆でこの子を応援しながら見ているようなあたたかい感覚。ティルダとの絆やフォローもすてき。いい奴。

4人目のアクセル!グリムのバンドのギタボ。これがスノッブ担当で、ぶっ飛んだ単細胞!他にないキャラクター。(ちょっとだけウド鈴木みたいな)映画館に貼ってあった切り抜きの作品批評ではあの場でのアクセルの決断はどうなんだ(ボーカル選手交替)とか書いてあったが私はすごくいいと思った。英断ができてえらい。アクセルが我を通さず、ジャイアンにならなかったから、変に拗ねて攻撃的になったりしなかったからバンドが壊れなかった、最後まで皆で目標に向かっていけたのだと思う。だからお話の後もティルダの居場所が残った。いい奴。


いい奴ばっかりだからエグみがなくて純粋に楽しめました。突っかかる人はいると思うけど、私はこのテンポが好き。
見てよかったです。
ルルルコ

ルルルコ