映画おじいさん

燈台の映画おじいさんのレビュー・感想・評価

燈台(1959年製作の映画)
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久保明が軍隊の土産として妹にあげた双眼鏡。それで外を楽しそうに見る妹に「この双眼鏡はいろんな人の死にざまを見てきたんだよ」と無神経なことを言い始めた辺りから面白くなってきたけど、やはり波長が合わず決して退屈なわけじゃないのに眠気が襲う。。

津島恵子が「もっと言って!もっと言って!」とマゾっぽく叫び狂うものの、実際は久保明が言う通り、男を飼犬扱いするサディストにしか見えなくて最高だった。

上記以外にも終盤の燈台に例えた妹の話のように、もともと三島の原作にあったと思われる、心に残る台詞は多いし、俳優たちもバッチリだけど、波長というかテンポが合わない。面白くても、なぜかどうして眠くなる。ちなみに鈴木英夫監督作をここ最近で3本観て全部そうだった。シネフィルの間では裏巨匠みたいな扱いの監督なので、きっと私が合わないだけでしょう。