橋本昌和監督担当の「オラの引っ越し物語 〜サボテン大襲撃〜」との共通点と、「嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦」に近い設定での物語。
しんのすけが野原家の子供ではない!?という触れ込みだが、そこはあまり重要視されていない(今更その予告で真偽を疑う人もいないだろうが)。
本作のテーマは「多様性」と家系に縛られない「自由な生き方」の2つだ。しんのすけと野原一家の生き方と絆に触発されて、ちんぞうと家族が自由を望む。
映画オリジナルキャラは事件解決後は別れて、野原家はまたいつもの日常に戻っていく。しかし今回は違う。自由な生き方と外との繋がりがテーマの本作では、ちんぞうとの別れはなく、続いていく。
前作の「花の天カス学園」と比較すると、やや見劣りするかもしれないが、「多様性」というキーワードを念頭に本作を見ると、これまでのクレしん映画のテンプレ要素をふんだんに含んだ本作のメッセージが見えてくる。
NHKアニメの某三人組のパロディや敵幹部「へがく さいぞう」のネーミングなどクレしん特有のギリギリを攻める「らしさ」は本作でも健在。
【YouTubeレビュー動画】
https://youtu.be/Gydr6uNWnGE