mopi

生れてはみたけれどのmopiのレビュー・感想・評価

生れてはみたけれど(1932年製作の映画)
4.9
なんでしょうか
この優しさは

ご年配の方も多かったのもわかる
安心して観てられる
大きな音もしないし
(そもそも無音)
話はわかりやすいし
意地悪もあるけどみんな優しい
なんとも懐かしい

初小津
初無音にして虜
この余韻
心地好かった

サイレントだから文章は最低限
それで伝わる映像の説得力
音声ないほうが、むしろシンプルで
わかりやすいんじゃないか
映像を大事にするし
綿密で美しかった
小津だからなのかな?
他のサイレント映画を観てみたい

「偉い人がお金持ち」だ、ってわかりやすい解釈だけど
「お金のない偉い人」もいる、って一応セリフはあって
でもそれ以上は触れなかった
「お金のない偉い人」って1本の映画になりますからね…

お父さんは「偉くない人です」って認めちゃってたな
家族を養ってるだけで十分なのに
上司はいるし、子どもは納得しないし
「偉い」の他にも、ものさしはあるのに
四の五の言わずに、そんな時はおにぎりですよね🍙

最後に太郎ちゃんが見せる優しさがホロリ
みんな素敵な大人になってね
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