サイレント映画はあまり馴染みがなく身構えていたものの、現在でも通ずる社会の構造や日常のふとした笑いがバランス良く皮肉混じりに表現されていて、とても面白い映画体験。
生きることと労働を切り離すことがで…
子どもたちの世界のヒエラルキーから大人たちの社会を批評する精神。これをあくまでもコミカルに描く小津の小市民映画の傑作。
なにより子供たちが生き生きと活写されているのが素晴らしい。
昭和7年だけあっ…
自分だけじゃ生きられない人間。大人も子供も、偉い人もそうでない人も。どちらもいるからどちらもあるのに、いつのまにか立場の優劣が人間の優劣と誤解して。いったいどうすんだい、あなたの隣の人が明日いなくな…
>>続きを読む大人の世界、子供の世界。親に対して失望する子供の兄弟。ついに2人はご飯も食べず口も利かない。テーマや展開も含めてのちの『お早よう』と同じ。『お早よう』では子の大人に対する不満の象徴としてテレビが出て…
>>続きを読む「大人の見る絵本」なので、おとな映画の傑作だろう。明治以来の日本人がひた走ってきた「立身出世」の矛盾を子供の視点から描く。ラストで主人公の兄弟が述べる将来の夢が「中将」と「大将」というのも考えさせら…
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