きょん

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのきょんのレビュー・感想・評価

4.5
結構前に観てから1人で感想を書き続けていた… 前評判通りどころか期待を大幅に超えていてビックリするほど面白かった ずっと画面荒れてるのにずっと最高のメッセージ送り続けてるすごい作品
ごく個人的な性癖に刺さりまくるところが2点あって、もうそれだけで最高満点映画だった
①わたしは「人間が愛情を表すための行動が、口と口をくっつけることではなく、例えば鼻と鼻をこすり合わせる等だった可能性もあるのかな」とか妄想するのが趣味なんですが、この作品ではそれをこの世で可能な限り最も楽しく美しく丁寧に再現してくれていて、あーわたしってこれを観るために生まれてきたのかもな。と思うくらいめちゃくちゃ嬉しかった
②わたしは""何度生まれ変わってもまた一緒になりたい""を愛の言葉の中で最上級だと思っているんですが、それをマルチバースと関連付けて最高の見せ方で描いていて、こんなことされたらそりゃ泣くよ〜と思った。
それとエブリンがウェイモンドから学んだ戦い方が、見つめること、一人一人に寄り添って向き合うこと(すなわちケア)で、それを強さと捉えるのわたしの好きなフェミニズム表現だった やっぱり最高!
あと親子関係、とりわけ母-娘関係がテーマの1つなのも良かったかも 親から娘へのある種の過干渉や、社会通念から守ってもらえなくて落胆するシーンはもう誰もが共感するよね それでいて落とし所が「関わり合うことをやめない/やめたくない」なのが新鮮だったな〜
キャストや演出やファッションのことも好きだ!て思うところたくさんあったんだけど(ミシェル・ヨーとキー・ホイ・クァンのドレスアップした姿美し過ぎるだろ、どうなってる?)何かもう価値観そのものが好き過ぎた 人生で何回でも観たい、めっちゃくちゃ好みドストライク映画だった
微妙だったのは、痛い系表現が極端に苦手なため直視できないシーンがチラホラあったのと、犬の扱いが無理だったのくらいかな あと強いて言えば劇伴があんまり面白くなかった 低予算だから?
きょん

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