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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのnobuoのレビュー・感想・評価

3.3
オスカー受賞作。リアル友人に「人生最高傑作!」と言う人も居れば「論外」と断ずる人もおり、話題に出すだけで荒れることも。ここまで周囲の見解が真っ二つに分かれる映画は珍しい。かくいう俺は……ごめんなさい、ノットフォーミーでした。絶賛する人を非難するつもりは毛頭ないです。「俺は合わなかった」というだけで。

場面の繋ぎ方は「千年女優」風味で見応えがある。実際のところ今敏監督の影響下にあるそうで。特に鉄板焼き調理×アクションシーンのリンクは素直に楽しく好印象だった。当初の想定通りジャッキー・チェン主演でも良い場面になっただろうな。

酒を飲み慣れてない大学生が無理してるようにしか思えないコメディシーンはさておき(共感性羞恥がキツかったが、笑いのツボは十人十色なので減点要素にはしてません)、特に看過できないのはクライマックスを飾る長尺の説教。かの怪作「少林少女」を彷彿とさせる描写……とは少々意地悪な見方だろうか?あちらは一瞬で済んだもののこちらは正味2〜30分。多様性やら愛やら主張したい事は理解できるし受け止めたいけれども、作り手側からの露骨かつ一方的な説教(と俺は解釈しました)は受け入れ難いです……。

あ、そういえば結局ミシェル・ヨー姉貴は「漏らし損(パワーアップ不発)」だったような……。無念。
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