鑑賞後、自分の中でまとめるために考えてみたが、やはり思うのはもっと新海誠の中で悩み苦しみ葛藤が欲しかった作品だった。1番に思うところは、自分の大事な人を自分のそばに置きたいがために、要石になってもらうダイジンへは全くと言っていいほど無関心であるところに、作中にあるべき葛藤が完全に欠落していると感じた。そしてそれを放置し、そのまま感動に持ってこようとする辺り、新海誠自身がこの作品を作るにあたって全く悩まず苦しまず葛藤せずに作り上げたのだと感じた。
前の2作のような中高生がキャーキャー言う、浅い部分でも楽しめ、深いところも見れる、というのは今作はかなり抑えられていると感じた。単にネタ切れとも言えるかもしれないが、新海誠監督がより自分の作りたい作品を強調したと思う。
