渡瀬恒彦の狂気。
本来あるべき美しい秩序の中で、生を全うしたいと願う元自衛官に、
そういうキレイな軍国主義に酔ってるだけと石森は言いはなつ。
石森は、こういう平和ななかで、地べたを這いつくばりながらも誰かのために必死になって生きる、ってことの方が大事だと。
70年代の終わり頃。
高度な経済成長をはたし、政治の季節もすぎ、
消費社会に突入していって、
60年代までとは打ってかわって、
社会全体が豊かになっていくなか
「ほんとう」の生き方ってどうあるべきか
これがわからなくなるそういう時期なんだ、と思う。