冷凍サラダ

きさらぎ駅の冷凍サラダのネタバレレビュー・内容・結末

きさらぎ駅(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

怪我をしたり死んでいく様子の描写がものすごくあっさりとした表現になっていて、B級ホラー要素を味わえる。
でもジャンプスケアを効果的に用いていたり、不気味に感じる要素をしっかりと織り交ぜてきている。
そして、構成がとんでもなくうまくて面白い。

一度目を主観視点で体験させたあとでの、二度目の客観視点はどこか他人事のようでコメディにさえ感じる。
でもそのせいで気を抜いているところに突き付けられる、自分が助かる選択をした結果、逆に助からないという絶望感はとても良い。

良い子である高校生は、恐らくあの方法でしか唯一の生き残りにならないし、そのために利用した大学生には展開を教えてしまっているので、その後に迷い込んだ自分の娘は詳細を知らなければ助かることはほぼ無いだろうから、別の犠牲者が必要になる。
助けるために努力した結果、より大切なものを失う。
善意だと思っていたものは悪意の連鎖という後味の悪さはまさにホラー映画。