Kury

マイ・ブロークン・マリコのKuryのレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
5.0
完成披露試写会にて鑑賞
永野芽郁さんが涙ながらに作品への想いを話されていて、皆さんがこの映画に賭けた想いを感じた。
自殺した親友の遺骨を連れ出して彷徨う話
シイノに執着するマリコをめんどくせぇ女と感じながらもシイノ自身マリコに救われていた。お互いにお互いが全ての存在だった親友の突然の自殺。
何も言わずに勝手に死んだ親友の裏切りに苛立ちながらも、現実を受け止められない、何かしてあげたいけど何をすれば良いか分からない、伝えたい事が沢山あるのに伝えられない、そんな悔しさが胸に刺さる。
シイノがマリコの記憶を原動力に起こした行動、最低な父親から遺骨を奪い一緒にマリコの行きたかった海へ行く。マリコはシイノを裏切ったわけではなく、マリコなりのやり方でシイノに最後の想いを残している。
大切な人の死は自分にとってはとても大きな出来事で、どんなに足掻いても受け止められない。一方で日常は何も変わらないし、その人の記憶はどんどん薄れていく。私達はいつか死ぬ、だから生きてるうちに、大切な人を想い、出来る限りその想いを伝えておこう、そんな当たり前だけど忘れがちな事を思い出させてくれる映画だった。
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