「2人の演技を楽しむ作品」
原作未読。原作漫画とかなり近いらしい（小山薫堂談）。
虐待が絡む映画は観てるとしんどくなるな。
とはいえ、作品全体は重苦しい空気感はないので鑑賞はしやすい。
マリコという友人が死んで、その遺骨を抱いて主人公シィちゃんが海へ向かうという作品。2人の関係が親友という側面と共依存でヤバい側面の両面を持つところがポイントでもある。共依存で幸せになれない2人の行く末というふうにも見えるので、個人的にはそこは苦手で作中に入り込めなかった。
個人的にはストーリー的な面白さを楽しむというよりは、俳優の演技を見る作品だった。
メインの2人、シィちゃんを演じる永野芽郁とマリコを演じる奈緒は良かったと思う。
素行が悪いちょいワル系のキャラを永野芽郁が演じるのは確かに合わない面もあるが、必死で演じようとしたり役に入り込んでいるのはよくわかるので、そこまで酷評することでもないと思う。
一方の奈緒はハマり役だった。この人は精神病んでる系の役をやらせたらピカイチだと思う。人として壊れてしまっているかもしれないヤバさと儚さを醸し出すマリコを演じ切っていた。
もういない人に会うには、自分が生きているしかない。というセリフは良かった。星3.0
