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小さき麦の花のlingmudayanのレビュー・感想・評価

小さき麦の花(2022年製作の映画)
3.0
冒頭の貴英が有鉄の家を訪れる場面、有鉄の姉が彼と貴英をくっつければ後の家族の縁談も決まると語り、カメラが動いて彼がロバの世話をしながらその話を聞いていることが示される。他にも有鉄が夜中起きて家の外で作業する音を貴英が家の中から聞いている場面があったりするが、このように1つの画面の中で物語を展開しようとする姿勢が良かった。

エンドロールで「有鉄は地元政府の助けを得て都会で幸せに暮らした」みたいな文言が中国語であった(字幕には翻訳されてなかった)ので実話なのかと思ったが、中国で上映される際に挿入されたものらしい。しかも中国での上映も短期間で打ち切られたとか…中国は文明国と自負したいなら身内からの批判くらい甘んじて受け入れるべきだろう。一方で何であれ体裁さえ整えれば通るという検閲の馬鹿馬鹿しさを示しているとも言える。
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