chiyo

柳のchiyoのレビュー・感想・評価

(2019年製作の映画)
3.5
2022/2/24
京都ヒストリカ国際映画祭のオンライン配信。中世から現代まで、母親になることを切望する女性を描いた3部作。特に印象に残ったのは1部で、夫婦が巨石に紐を巻き付けるシーンが忘れられない。そして、老婆との安易な約束の結末は目に見えているものの、それでもラストを観るのが辛かった。対する2・3部は、産前に双子の命を取捨する妹と、出産を諦めて養子を迎えた姉。前者は現代だからこそ発生する決断だけれど、彼女の夫のように受け入れ難い人は多いと思う。が、予期せぬ結果だっただけに、夫には妻である彼女にもっと寄り添ってほしかった、とも思ってしまう。結局、悲しみを分かち合えるのは二人だけなのだから。後者は養子の心が開かれつつあるように見えながら、前2作の結末が尾を引きすぎて何かが起こりそうな不安を感じたりも。命について考えさせられる。
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