jomd

牛久のjomdのレビュー・感想・評価

牛久(2021年製作の映画)
4.0
東日本入国管理センターの実情を収容されている難民の方々との面会にて対話をすることで描くドキュメンタリー

何かしらの理由があって国に居られない人々が"難民を受け入れる"とうたった日本にやってくるものの、難民申請は受け居られず多数が収容所へ送り届けられてしまう。

申請が通らず何年も収容され、暴力を振るわれること・外へ出られる目処もたないと絶望しながらいつか来る"生活をする"日を夢見て生きている。

明らかに差別され、不当な暴力、罵声、不当な扱いをスクリーンで目の当たりにして本当に日本で起きていることなのか?と疑問に思ってしまいつつも驚愕させられる。

仮釈放されても就労もできず、住む場所もない、医療も受けられない実情にも驚かされる。

そもそもなぜこんなに酷い目に遭わなきゃ行けないのだろうと考えていたが、作中の国会弁論にて法務大臣が難民のことを「送還されるべき人」と発言しており悪い意味で膝を打った。
国に居られないため助けを求めている人を政府は邪魔な除け者として見ているから、あんなことがまかり通っているのかと。



上映終了後に監督のトークショーもあったため、非常に勉強になった。

見ただけで終わるのではなく、何ができるのか?を考えなきゃならないなと深く思わされる。

実情を見て、考えさせられるというのドキュメンタリーの真髄を目の当たりにした。
jomd

jomd