たまちゃん

PLAN 75のたまちゃんのレビュー・感想・評価

PLAN 75(2022年製作の映画)
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垣谷美雨さんの小説で「七十歳死亡法案、可決」というのがあります。
だいぶ昔に読んだので、細かいところは忘れてしまったのですが、我儘な姑の介護をする息子の妻が主人公だったような気がします。

主人公ミチさんが、まだ生きる力も気力もあるのに、PLAN 75に申し込む事になる。
仕事を失い、家も失いそうになり、家族もいない。そのくだりはとても辛いけれど、淡々と描かれていきます。
人間、生まれる時は選べないけれど、死ぬ時は自分で選びたい。
それは他に道が無いから、そうするしか無いから、ではないですよね。
ミチさんが、先生と呼ぶ河合優実演じる電話相談員瑤子と他愛もない会話を楽しそうに、そして終わる時は寂しそうにしている場面が印象的でした。瑤子がお弁当を食べながら、上司が新しい相談員さん達にレクチャーするのを聞いている表情が秀逸でした!
河合優実さん!!

全体的に淡々とし過ぎかなぁ。
老人達の孤独や貧困はリアルな話なので、もう少し捻ってほしかった気もする。

ミチさんはあの後、どこへ行くの?どうやって生きていくの?

うちの話ですが、介護施設にいる認知症のおばあちゃんが嚥下能力が落ちてきました。胃瘻にするか看取り介護にするか話し合ってくださいね、と言われました。
あまり物事を深くを考えないおじいちゃんは、胃瘻が何かもよくわからないままに「長生きできるなら胃瘻がいいでしょー」と言っています。
おばあちゃんはどう思っているか、もう意思を確認する事は出来ません。
ちゃんと会話できるうちに、自分の意思を伝え話し合っておく事はとても大事だと思います。
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