Reno

ブルービートルのRenoのレビュー・感想・評価

ブルービートル(2023年製作の映画)
3.5
これは日本で劇場公開しなかったのも納得な感じ。話は大したことが起きてない割に長いし、映像というかデザイン?は海外では普通に劇場公開した作品とは思えない、絵空事感が抜けきれてないビジュアル。

まあ特段、駄作でもないけど、なんというか本当に今アメコミヒーロー作品が飽和状態の中、ラテン系コミュニティのレプリゼンテーションであるという一つの長所を除けば、こんな凡作に居場所はないよねと思わざるを得なかった。

ましてや日本みたいなアメコミヒーローものが世界と比べてそこまで人気絶好調じゃなくて、DCのブランド力も他国以上に弱いし、そうなれば劇場公開スルーも納得しちゃうよ、、

もちろんスペイン語飛び交うラテン系コミュニティをメインにしたヒーロー作品というのは大切だけどね!!それはそれとして、ヒーローものとして凡庸すぎた、、

GotGシリーズやピースメイカーのジェームズ・ガン監督やブラックパンサーシリーズのライアン・クーグラー監督、ソーシリーズのタイカ・ワイティティ監督、ザ・バットマンのマット・リーヴス監督、エターナルズのクロエ・ジャオ監督、ワンダヴィジョンのジャック・シェイファーなどは、今アメコミヒーローに限らずSFファンタジー系の分野で優れた作品が飽和状態の時代に、大切なハートの部分をしっかり理解して、それぞれ他にない独自の作品を作ることができているけど、今作はまだまだ凡作すぎて、一昔前の作品、または今でいうソニーのマーベル作品のような個性のなさ。今年は珍しくMCUでもマーベルズやクアントマニアなどそういったコアのハートとなるドラマの練り込み不足を感じる作品が出てきていて、残念だよね。

ただ、ラスト、スカラベがヴィランであるカラパックスの過去を直接映し出して、彼の社会の犠牲者性を、他にないレベルで視覚的に伝えてくれたのは今作の中でもトップクラスに好きな部分!!見る前はてっきり脳筋系のBランクヴィランだと思ってたからこんなに寄り添った描き方されるとは良いサプライズ!!

戦争の罪深さや、人種による偏見、マイクロアグレッション、搾取などいろんな社会システムの負の部分をちゃんとガッツリ描いていたのは素晴らしい!!

逆に大女優スーザン・サランドンは無駄遣いだったね笑笑 まあまたヒーローもので別のもっと良い役いずれやってください!!笑

ガン監督もこれ見て、どう思ってるんだろうね
新DCにもこのブルービートルがでてきてくれるならぜひ他のヒーローと達ともに今作より見応えのある物語を見せてくれると嬉しいですね!!
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