もろ

ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサートのもろのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

2022.03.04
IMAXでの再上映を逃すものかとレイトショーに車を飛ばした。

本当に、とてつもない満足感。

ここに至るまでの彼らの経緯はごくシンプルな流れで描かれているものの、私の知っている歴史上のビートルズを追体験しているかのような感覚になった。興奮と感動ですでに泣きそうになっていた。

いざ、屋上に集まった4人は想像していたよりもずっと良い雰囲気で。目を合わせて笑ったりするところに救われた。それぞれの存在感、表情、音の迫力、まさにその場にいるかのような臨場感がえぐかった。終わらないでくれと思った。

モップトップとスーツの彼らも大好きだけど、この時着てる服がそれぞれの個性がでててめっちゃ良かった。特にジョージ、ライトグリーンのパンツ似合いすぎ。

徐々にできる歩道の人だかりや周辺のビルの屋上に上がってくる人たち。エプロンをつけた中年の女性もいて、仕事を中断して見物しにきた人たちもかなりいるだろうな、いいな。あの道を偶然通りかかった人たちの表情に活気が溢れたことが見て取れた。もし私があの場にいたら「私はあのコンサートを見たんだ」と一生自慢しちゃうな。

もちろん、この騒音をよく思っていない人もいるけど、警察の人のまじで狼狽えてる表情には少し笑った。屋上まで行った時「え、本物やん」てならんのすごいなと思ってしまった。当たり前だけど、当時のロンドンにはビートルズが普通に存在していた事実、えぐい。
「もういいよ、ビートルズのライブやで、逮捕なんか物騒なこと考えんと、とりあえず聞いていけば?」と心の中で説得したくなった。
けど結局は特に何もできなかったということか?かなり譲歩してくれた感じ、ありがてえな。
警察が来てることに気づいた時のポールの表情、そのあと電源切られてちょっとだけ怒るジョージ、メンバー全員の演奏が一気に変わるあの感じ、本当に、映画館でしか味わえなかっただろうなと思う。

スタジオに入ってからの詰まった空気、それぞれの恋人の存在、ジョンとの距離感、少しずつ苦しくなってくる。終わりが近づく。

限りなく切ないけど、本当に最高のライブだった。ポールがなんとか完成させたアルバムを大切に思う。
帰りのドライブはやっぱアルバム LET IT BE しかないですよね。
もろ

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