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レイクサイド・スクリーム 脱出不能のNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

2.7

このレビューはネタバレを含みます

2023/05/07鑑賞。55点。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
1953年、田舎町のパラドックス・レイク。
オールバニ出身の整備工バーノン・コーシュが、スクルーン・レイクでメレディス・パーラーと出会ったことで【一つの手】と呼ばれるカルト教団が立ち上げられる。
バーノンはメレディスに特別な力があると思い、彼女から永遠の命を授けると言われて信じる。ただし永遠の命を得るには、命を賭けた儀式が必要だった。
バーノンの命令で、3日間に渡り【一つの手】の会員20人が殺し合い、血の海となった。
その20年後にバーノンは忽然と姿を消し、【一つの手】は【神の手】という名前に変更された。
【一つの手】が所有していたパラドックス・レイクの土地は売られ、ニューヨーク在住のヤングという教授が1977年に購入したが、彼は幻覚や幻聴に悩まされて1年後に自殺した。
ヤングの遺書によると、この土地では現在と未来の時間軸が交錯し、一度交錯が始まると3日間続く。

現在。
トミーとメーガン、キップ、グレースの4人はパラドックス・レイクを目指して車を走らせていた。メーガンとキップは友達以上恋人未満の関係。
車が動かなくなったところを、通りがかったトーマスという無口な旅人が助けてくれてビールまでくれる。

トミーはトーマスを生理的に受け付けなかったが、親切にしてもらった礼がしたいという他3人に押されて彼をレイクハウスに泊めてやる。
5人は酒を飲んでゲームをやって派手に盛り上がる。

朝になるとキップが買い出しに行き、その間にトミーとメーガンとグレースは撮影した覚えのない写真を見つける。
写真には5人が湖をバックに横並びで写っている・・・そうなると撮影者は誰なのか?誰がいつ撮影したものなのか?
さらにはグレースが自撮りした写真が何故か印刷された状態で見つかり、ファプニングを疑う。

自撮り写真の中には見覚えのない男がまるで5人を監視しているかのように写っており、レイクハウスの外に人影があることに気付く。
トミーとトーマスが人影を探りに行くと、メーガンの名前を叫ぶ老人が現れる。
トーマスは老人を殴って気絶させる。

夜になってもキップは戻って来ない。
トーマスは4人と出会う前、数日間道に迷ったことを明かし、キップも二の舞になったのだろうと。

翌朝。
老人の様子を見に行ったメーガンは、彼が年老いたキップだと気付く。

その頃、キップを探しにガソリンスタンドに向かって歩いていたトミーとトーマスは、少しずつだか打ち解けて行く。だが、どれだけ進んでも同じ場所をぐるぐると回っているようでガソリンスタンドにはつかない。
2人はレイクハウスに戻る。

そんな中、キップが戻ってくる。
錯乱したメーガンがキップを殺そうと包丁を持ち出し、彼女からナイフを奪って一時的に監禁する。しかしメーガンは錯乱などしていない、どうしてもキップを殺す必要があったのだ。

メーガンは、年老いたキップと会った時にある話を聞かされていた。
ーこの土地から解放されるのは1人だけ、その1人になるためには自分以外の人間が死ななければならない。
老キップの正体は、他の4人を殺したことでパラドックス・レイクから脱出した世界線のキップ。老キップは家族を作って幸せな人生を得たが、もう先がないため贖罪のためにパラドックス・レイクに現れて、メーガンを救おうとしていた。脱出できるのは時間が交錯した日から数えて3日目。つまりそれまでに自分以外の人間を殺す必要がある。ー
2つ付け加えると、どの世界線でも【トミー、メーガン、キップ、グレースの4人がトーマスを拾ってパラドックス・レイクに来る】ことと【5人のうち1人が助かる】ことは確定している。誰が生き残るかだけが未確定なのだ。

カルト教団の教祖・バーノンがメレディスに言われた「永遠の命を授ける」というのは、パラドックス・レイクに自ら閉じ込められることであり、時間がループし続けて永遠に生きられるということだった。
※ちなみにヤングは1人で宿泊していたので殺す対象がおらず、パラドックス・レイクに閉じ込められなかった。

一方キップは、ガソリンスタンドに行く途中で老いた自分と出会ってパラドックス・レイクの呪いを聞かされていた。
トーマスを殺してその濡れ衣をメーガンに着せるものの、メーガンがパラドックス・レイクの呪いを全員に明かしたことで事態は急転。
メーガンはキップに襲われて瀕死、生き残りたいグレースはキップを射殺してトミーのことも殺そうとする。最後の力を振り絞ったメーガンがグレースを殺し、トミーが生き残る。

パラドックス・レイクから脱出することが確定したトミーが森の中を歩いていると、自分とは別の時間軸を生きるトーマスと出会う。
※トミーが生きる時間を時間軸①とするなら、トーマスは時間軸②で生きている。つまりこの作品で描かれてきたのは時間軸①

時間軸①から脱出するためにグレースがトミーを殺そうと追いかけた過程で、実は時間軸②を生きるトミー、メーガン、キップ、そして自分自身(グレース)の4人を殺していた。
そのため、時間軸②のトーマスは戦うこともなく生き残り、必然的に脱出が決まっている状況

時間軸①のトミーは時間軸②のトーマスと一緒にビールを飲み、この土地で起きる不思議な事象について明かす。
時間軸②のトーマスは、森の近くまで送ってくれた不気味な男の話を思い出し、トミーの話を信じる。

全員が同じ時間軸でパラドックス・レイクから解放する方法を探すため、トミーとトーマスは協力して情報を持ってそうな人間を探す。

【神の手】の幹部やカルトの専門家・・・だが情報は得られない。そしてついにある人物を見つけ出す・・・それはバーノンだった。
時間軸②のトーマスを車に乗せてパラドックス・レイクの話をした不気味な男の正体は、バーノンだったのだ。

トミーとトーマスが、バーノンに会いに行くところでEND。
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