タキチ

杜人(もりびと) 環境再生医 矢野智徳の挑戦のタキチのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

風の草刈り
脈絡
シャベル
空気流
根、下草、高木
水の流れる先
鬱血を防ぐ
頭でだけではなく身体で考える
壊したコンクリートも水の抜ける先を作れば大岩になる
土砂崩れする要因の一つにミズの流れが堰き止められていることが
何も持ち込まずまた持ち帰らず

玄有さんのところは少しヒヤヒヤしたけど、長い目で見れば。

雑草にも役割がある。
満たされているやつなんていない。
不満を持っていないやつはいない。
それぞれがそうしてやっていく。

"ナウシカみたいな人"との触れ込みで、環境問題を感性で捉える人なのかと変に勘ぐっていた。果たして良いものかと先入観を持っていた。しかし、矢野さんの説明はすごくロジカルなものに感じた。使う言葉こそ、たまに詩的というか壮大に思われたが、言っていること自体はごく基本的なことであったと思う。
それでもやはり言葉遣いが巧みで、それを聞いているのが心地よいのではないかとも思った。
しかし、言っていることはシンプルかもしれない。

草のないところに風は流れる
草を刈って通り道を作ってやると流れ出す。
空気流の流れる道を作ってやる。
当たり前だけど意外と忘れる。

植物園を運営する家の10人兄弟のうちの8番目とか。
現在は市の運営になっているその植物園の管理に対して、当たり前だけど、矢野家の兄弟それぞれで違うので、その運営には意見の不一致があるだろう。
そこを受け継いだのは誰なのか。
矢野さん自身は、植物に携わるために地理を学ぼうと大学に進学する。そこで一年休学して、全国を回り、日本の自然を見たらしい。
当時の造園業は「植物は枯れるから儲かる」みたいな考えが強く、矢野さんの理想も「そんなこと言ってては業にならないよ」と現実を見ろという見方になる。
矢野さんはそれをやろうとする。
とりあえず続けてみるまでだと。
一部は採掘場になっていたりする。
それに対して、コンクリートの敷かれた都市と比べればまだまだやりようがあると語る。
タキチ

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