がらがら

NOPE/ノープのがらがらのレビュー・感想・評価

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
4.5
『ゲット・アウト』『アス』のジョーダン・ピール監督作。前2作とは全然違う映画ながら、今作もかなり面白い。

毎回の感想だけど、ジョーダン・ピール監督の作品は劇場で流れる予告を観てもどんな映画かよく分からない。それなのに流れる映像がいちいち魅力的だから、どんな映画かよく分からないのに映画を観たくなる。

一応予告やポスターからあんな感じのモノが出てくるのは知っていたものの、まさかそれがああいう話になるとは思わなくて驚いた。普通そういう展開になるか?と思いつつも、熱い展開で燃えた。(ネタバレ避けたせいで中身0の感想)

ホラー映画でよくある怪奇現象シーンって、特にオカルトが絡むとビジュアル重視で整合性なんてなかったり、下手すると夢オチだったりもするんだけど、ジョーダン・ピール監督の作品はそのシーンに至るまでのある程度しっかりした理屈があったりするのが好き。今作で言うと例えば大量の血が階段に流れるシーンや調教用の道具が落下するシーンとか。ある程度ルールが設定されているから、観終わった後にモヤモヤすることが少ない。

観終わった後のモヤモヤが少ないとは書いたものの、今作は一見するだけでは必要性がよく分からないシーンや設定は割と多め。特にゴーディーやスティーヴン・ユァン関連は、観終わった後考えてからようやく腑に落ちた。まあ考察の余地がある作品ということかな。

無関係と思える不可解な事象が多数発生してその理由が判明する……的なストーリーが好きなので、ゴーディー関連の部分がそういうのとはちょっと違ったのは少し残念だった。それでもホラー的な怖さがほとんど少ない今作の中で、ゴーディーのシーンだけはめちゃくちゃ怖かったからあって良かったなと思う。

ジョーダン・ピール監督作の中では、今のところ今作が一番好き。

ロングバージョンの予告を後から見たら、予告で見るのは勿体ないシーンがあったからネットで予告は見ない方がいい。
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