RHibino

NOPE/ノープのRHibinoのレビュー・感想・評価

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
3.6
最悪の奇跡。
でも、決して見上げてはいけない。

表向きは、ジョーズ的なエンタメでありながら、
差別、格差、資本主義、宗教を内包した、深遠な作品。

才能がありながら、男尊女卑で報われない、エメラルド。
見世物として消費されながら、勘違いで生きている、ジュピター。
資本主義に殺されながら、黒い英雄になる覚悟を決める、OJ。

パッと見では分からないけど、
見ようとすると、確かに”そこ”で生きている登場人物。

色々な意味を含み、何でも吸い取る、Gジャン。
”そこ”すら吸い取ろうとするが、、、

エンタメ性と社会性、浅さと深さ、の二面性を見事に描いた作品。

ただ、見てると気づかない。
ただ、見ようとすると、見えてくる。

あなたは、見るか、見ようとするか。
それによって、これからの”世界”の見え方も、変わってくる。
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