通りすがりのいがぐり

貞子DXの通りすがりのいがぐりのレビュー・感想・評価

貞子DX(2022年製作の映画)
4.0
はじめに

この映画はこれまでのリングシリーズのホラーではなくコメディーです。ホラーではありません。

KADOKAWA ついに発狂す

史上最大級のギャグを連発しまくった平成の奇跡貞子3Dから10年。貞子3Dにはまだ正気があったのでは?と本気で思わせてくれるどうかし過ぎてる狂気に満ちた最新作がついに出てしまった。

登場人物(モブも含め)ほぼ全員狂人揃いで描かれる妙に危機感がやい貞子ウィルスの恐怖。オリジナルの設定と新設定の謎を解明するため科学の知識を総動員して謎に挑む推理パートは予想してたそれよりかは中々見応えはあったが、そんな見応えも馬鹿馬鹿しさの狂気の前には薄れてしまう。IQ200という設定がそれなりに活かされてる大学生に気が狂ってる一目惚れ依存症自称占い師になんかかっこいいマスクつけた常識人や360度胡散臭さが漂う霊媒師など、出てくる人物による奇行の数々が貞子ウィルスよりホラーなところも含めて、この映画はとことん狂ってる。突然叫ぶわ突然横から音が出るわ人が出てくるわが腐るほど連発するわで明らかに怖がらせる事を放棄して笑わせにきてるのが丸見えなのもホラー映画として終わってるし、貞子を人物ではなく呪いとして取り扱いながら現代の存在としての描き方はかなり面白くてリングシリーズの良い所を奇跡的に拾い上げてて困惑するわで、観てる間と本編自体の情緒がこんなに不安定な映画久々に観たわ。おまけにこれまたすげえ終わり方するのよ。本当お前何考えたらこんなオチ考えられるん?あとよくこんなオチで企画通せたなと頭抱えるくらい最高に馬鹿馬鹿しい結末は是非!とまではいかないが一見の価値あり。(責任は負わない。絶対に)

最後まで狂気たっぷりなでんでんでんぐりがえってBYE BYE BYEな狂気の笑ってはいけない絶叫計画24時間(提供:リーブ21)な最新作。はっきり言ってホラーとして破綻しまくってるのでもうそう言う映画で見た方がよっぽど楽しめるため、「なんか気が狂いまくってる映画見たいなー」と言う方には大プッシュでオススメする。


とは言えだ

いい加減そろそろ"真面目に""怖くて""絶望の底へ落としてくれるほどの恐怖がある"リングを観たいものだよ…