守田哲監督が社会に衝撃を与えた暴走事故を3年間に渡り追い続けたドキュメンタリー映画。
涙無しで観る事は出来ません。
松永拓也さんは1人ぼっちで交通事故で亡くなった妻の真菜さんと娘の莉子ちゃんの遺品整理を始めていた。
飯塚幸三受刑者は、安全な車を開発して欲しい・・・。とカメラに向かって記者に語っていた。罪を素直に認めて欲しいという松永さんの願いは、両手に杖を持たないと歩けない90歳の高齢者ドライバーには届いていない。禁錮5年の判決を受けた飯塚受刑者は、今は地方の高齢者向けの刑務所で服役している・・・。
この悲惨な事故を何度もニュースで見ていましたが、改めて高齢者ドライバーの自主的な免許返納を進めるきっかけになったのでしょう。実家の父も免許返納を口にするようになりましたので影響力はあります。
飯塚受刑者への嫌悪感は当時と変わりなかったのですが、弁護士から指示をされたままを話していたんだなと感じました。
父の日に撮られた松永さんと莉子ちゃんの笑顔の動画や、莉子ちゃんの誕生日の写真を段ボールから出しているシーン、事故当時の遺品を見せるシーンは観ていて辛いです。
松永さんも真菜さんの父親も壮絶な人生を歩んでこられたんだなと胸が痛いです。
松永さんが強かったからありのままの貴重な映像を観る事が出来ましたのだと思います。
