TB12

Palm Trees and Power Lines(原題)のTB12のレビュー・感想・評価

3.6
終盤まではありがちなストーリーだなあと思ってたけどオチで少し評価を上げたかもしれない。

所謂グルーミングを描いた内容で(はたまたもっと大きな括りで言えば人身売買)設定には中々のリアリティがあったと思うし撮影や演出のスタイルも悪くなかったし(やや単調だが)作品全体のトーンも悪くない。

なのだが肝心の人物描写の掘り下げが弱い。
一番大事なヒロインと男の関係構築描写が薄すぎる。

そのせいで作品全体が深いものになっていかなくてやや薄っぺら作品になってしまった感がある。

それとヒロインの感情の起伏も無さすぎるんだよなあ(演じてる女優の問題ではなく脚本の問題)
敢えてそう描いたんだろうけどそれならそれで作品全体をもう少しコンパクトにしても良かった気がする。

設定は良かったし静かな作風も好みだったし役者陣の演技も悪くなかったしなんだかんだ最後まで興味深く見れたけど深みがなくインパクトには欠けた印象。

とはいえ嫌いな作品ではないけどね。
TB12

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