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グッバイ・クルエル・ワールドのBFCDのレビュー・感想・評価

1.3
めちゃくちゃ豪華なキャストを使ったクライムサスペンス映画。西島秀俊が出てるので観た。
結果的に何を見せられたんだろう感が強く、感想としては何も残らない虚無感だけがあった。

突発的なチームを組んでヤクザから大金を奪うシーンから始まり、どんどんと綻びが生まれて互いに殺し合いに発展するという話だと思うのだが、各登場人物の掘り下げがほとんどないので、終始誰と誰が何を争ってるの?と意味不明な展開が続く。
それぞれ何がしたいのかわからないので、たまに挟まるバイオレンスシーンを楽しむしか無いのだが、それ自体も割とお粗末という感じで、本当に良くなかった。

特に気になった点としては、
日本が舞台なのに、やたらと色んな銃が登場し、その割には銃の描写が雑というか、あまりにも勉強不足だったこと。
中盤にショットガンを乱射するシーンがあるが、全くの無反動で片手で撃ちまくってる上、至近距離で銃撃された人間には小さな穴が空くだけというショボさ。
終いには腰で構えたショットガンで超遠距離から狙撃するという無茶苦茶っぷり
銃器オタクでも無くても気になるくらいにはひどい代物だった。
あと15禁の割にはゴア描写が緩くて本当に中途半端。血だけやたらと多いって感じだった。

タランティーノっぽい作風やイケてるフィルムノワールっぽさを出すべく、
オシャレな音楽と派手なアクションでオシャレっぽく演出してるシーンも、観たことあるようなカットが多くて、撮影や演出が絶妙にズレててめちゃくちゃダサく見える。
ラストあたりの細い男が叫びながらダンスしてるところもヤバかったし、
男2人がボロボロになって、海辺で座りながら「この辺はぁ……いいところだなぁ…」と言いながら笑い合うシーンは、セリフが薄すぎてめちゃくちゃ笑ってしまった。
とにかくなんだそれ!?!?とツッコミを入れたくなる箇所が多すぎて、時間もったいなかったなぁと思うばかり。

褒める点があまりにも少ないが、
斎藤工の狂犬っぷりはめちゃくちゃ怖くて良かった。
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