yoko

王立宇宙軍 オネアミスの翼 4Kリマスター版のyokoのレビュー・感想・評価

4.2
4kしか見ていなくて比較はできないが。

現代の科学の延長とはまた違う綿密な世界観。だが弱点として挙げられる物語の弱さ、森本レオの起用。それもエヴァや風立ちぬあたりを通過したあとだとすんなり受け入れられる。主人公が岩田光央みたいな声ではやはりだめなのだ。

なんとなく女の子にもてたくて、なんとなくパイロットに志願して、なんとなく生きていかなくてはならない人生。「俺やっちゃるきに!」みたいな声優ではだめだろうな。大きなストーリーを拒絶するような主人公の醸し出すけだるい感覚が早すぎた作品と言われる所以ではないか?

有名な氷結のシーンはさすがで、タルコフスキー的な美も感じた。

結局ガイナックス周りの人間が好んで演出するカタルシスは市井の人間が大義とか、信念とか関係なく、ただ目の前の作業を自分がパーツとなり黙々と作り上げるヤシマ作戦、謎の御前会議的な描写をしたいのだろう。このあたりは今作にも見られる。

最初と最後のラフスケッチのような絵は少しトゥーマッチに感じたな。センチメンタルすぎかなあ。
yoko

yoko