#幻の蛍
何を聞かれても本音より頭の中で最適解を探して探して、結局当たり障りのない返答をしてしまう。
中学生って親や先生に対して、距離あけるからそういう対応が当たり前。
主人公 かなたもそういう年頃で、両親の離婚を機に転校してきた学校でも、上手くいってないわけじゃないけど、居心地が良いわけでもなさそう。
それが普段は離れて暮らす妹と過ごす時間だけは、自分の心情を言葉にする。
言葉だけじゃなく、表情や仕草にも、たぶん本人も気づかないほどの小さな差異が生まれているのがとてもリアル。
テンポや間が独特というか丁寧で、台詞やアクションがないシーンでも、ちょっとした停滞や孤独が写るので、派手さや起伏とは別軸だけど、とても見応えがある。