#レッド・ワン
神話の設定をモダンに変奏したファンタジー・アクション。クリスマスはいい子の為だけど、この映画はよくない大人や見失った人の為にで父親再生記でもある。
そういうテーマも即席凸凹バディも予>>続きを読む
#室井慎次生き続ける者
私は「踊る」のファンだけど、前後編併せて1つの作品とするならば、かなりマズイが率直な感想。
子供たちとのエピソード、村人との軋轢、埋められた死体の事件、室井さんと警察の合同捜>>続きを読む
#本心
進化したAIが心まで再現する一方で、人が他人の身体を借りることも日常となった仮想と現実、私とあなたの境界が曖昧な近未来。
亡き母のAIが遺した言葉を胸に仕舞い、母を手放した朔也の手に重なる空>>続きを読む
#ルート29
風が吹いて出逢った独りと独りの道が繋がって、歩いて寝て水溜りに飛び込んで、また風が吹いて道が別れるファンタジック・ロードムービー。
トンボとハル、それぞれの人生みたいな簡素なルートが「>>続きを読む
#灼熱の体の記憶 #TIFF
複数のボイスオーバーから始まる語ることを許されなかった女性たちの記憶が、1人の人生として再構築されたドキュメンタリーとフィクションあわいをゆく、究極「映画」的な文法。>>続きを読む
#叫び #TIFF
男女感における可視化されない凡ゆる暴力。その執拗さ、不気味さ、不条理さの怖さがこれでもかと描かれる。
しかも、証拠も残らず周囲に理解されない辛さも、世代を超えて血縁に呪いとして>>続きを読む
#煙突の中の雀 #TIFF
人が溢れ、監視する者とされる者が交錯する機能不全の家族と鍵のない牢獄の家。
ホヤが自分の脳を食べて死するように
ホテルが全身に毒を有するように
視線と動線と情念の坩堝と>>続きを読む
#私の好きなケーキ #TIFF
「神さま、どうしてなの?」ほんとにそう叫びたくなる老いらくの恋を描いた不条理ラブコメディ。
共に30年間、誰とも触れ合ってこなかった老男女が人生の素晴らしさと孤独の>>続きを読む
#母性のモンタージュ #TIFF
ひとつひとつの視点からでは、切り捨てることも造作無い、母親を取り巻く環境を組み立てると、そうなってほしくないと誰もが思う構図が出来上がり、そうなるしか術がない存在>>続きを読む
#フー・バイ・ファイヤー #TIFF
冒頭のイタズラを父親がやってて、めんどくさそうと思ったら超めんどくさかった。
少年の憧れや幻想が自我とぶつかって着火し、登場人物それぞれに引火する。雄大な自然>>続きを読む
#陽光倶楽部 #TIFF
知的障害の男性と家族の悲喜交々。登場人物たちの置かれている状況に対して悲観的にならずにいようという世界観は、現実だったら直視できないかもしれないが、そこは映画のマジック。>>続きを読む
#幽霊と未亡人
「女性」の型に嵌め込まれて生きてきたルーシーが豪胆な幽霊にも背中を押され、自分らしく生きていく姿を綴るファンタジー・ロマンス。
ロンドン中流階級で未亡人になった女性の生きづらさや芸術>>続きを読む
#不思議の国のシドニ #TIFF
夫を亡くした喪失の小説家が不思議の国 日本で自分を再発見するスピリチュアリティー「ロスト・イン・トランスレーション」
気持ちののらない出版イベントなシドニとは対照>>続きを読む
#春が来るまで #TIFF
ある朝、自死した夫を見つけた妻サマラが、いつもと変わらず職場や家族や友人を巡り、受け入れ難い現実と自分の明日を見つめ直す24時間。
独り街を歩くサマラに肉薄し、喪失と空>>続きを読む
#スターターピストル #TIFF
走れない女子と突っ走っちゃう男子の学園青春映画だけど、可愛いとかキラキラとかお洒落なんて言葉では括りたくないユース部門らしさが私には心地よい。
家庭事情や友人関>>続きを読む
#ブラックドッグ #TIFF
北京オリンピックに沸き立つ中国の片隅、砂漠に埋もれそうな町にも人にも犬にも訪れる時代の転換、その波に翻弄されながら生きる姿を広角と望遠で捉える不思議な味わい。
国とい>>続きを読む
#トラフィック #TIFF
「母の聖戦」同様ダルデンヌ兄弟とムンジウ製作で、ムンジウは脚本も担当という盤石の布陣だったが判断が難しい。
ルーマニアからオランダへ出稼ぎにきた若い夫婦が、思うようにい>>続きを読む
#十一人の賊軍
勝てば官軍の言葉通り、侍の終焉にぴったりな賊vs賊の幕末スーサイド・スクワット。
藩の存続のため策略を巡らす家老の胸中も理解できるが、罪人だからと踏み躙られていいわけもなく、寄せ集め>>続きを読む
#10セカンズ #TIFF
名門学校の一室で繰り広げられる、舞台原作が納得のワンシチュエーション・スリラー。娘の退学処分を取り消させたいモンスターペアレントママと心理カウンセラーの静かな殴り合い。>>続きを読む
#冷たい風 #TIFF
雪山で発見された登山隊員の遺体をめぐり交錯する関係者の証言と過去の焼死事件。
複雑化を極める「羅生門」スタイル。
ほぼ全編、捜査官のPOV視点で、あたかも自分が主人公のよう>>続きを読む
#アイミタガイ
人間関係って一見つながりはないように思えて「誰か」や「何か」を通して巡り合っている。私たちはそれを縁と呼ぶけれど、なにも生きている人間だけでそれが構築されてるわけじゃなく、遺された意>>続きを読む
#メモワール・オブ・ア・スネイル #TIFF
常闇の人生、その悲劇を情感豊かに伝えるクレイアニメのチャーミングさに泣き笑う。
光へ向かう速度はカタツムリのようにゆっくりで、殻を背負い、時にはそれに>>続きを読む
#大丈夫と約束して #TIFF
風光明媚だが老人だらけの廃れた山村で祖母と暮らすエニョ。不良仲間とバイクを乗り回し、窃盗などで得た金でまたバイクを改造して…。そんな無為の日々を過ごしてはいるけれど、>>続きを読む
#サタンタンゴ 4Kレストア版
風雨に晒され、永劫の泥濘みでステップを刻む愚昧な家畜然たる人々。円環を閉じ、終局へ向かう残酷さを深く捉える少女の孤独な瞳。驚異的な長回しが暗示する、戻らない時間への哀愁>>続きを読む
#徒花ADABANA
クローン技術が発達し、富裕層は臓器のスペアを持つことが可能になった近未来。
本来禁止されている〝それ〟と呼ばれるクローンと対峙する時、少なからず利己的に生きてきた人間は透明なほ>>続きを読む
#赤いシュート #TIFF
とっ散らかってる相関や現実の矛盾をおもしろ可笑しく映像言語に変換するモレッティ作品は好きだが、1989年の本作はコラージュが過ぎて、解読よりもイメージをシンクロする系統。>>続きを読む
#ゼンブ・オブ・トーキョー
日向坂46に限らずアイドルに疎いけど、熊切監督作品なので鑑賞。
同期だというフラットな関係の11人の少女が、個性的だけど等身大の女子高生を演じている。
私みたいな知らない>>続きを読む
#イヴォ #TIFF
緩和ケアスタッフとして患者から患者へ奔走するイヴォ。家族のように患者と親密になり、患者宅で過ごす姿は自宅以上に溶け込んでいる反面、精神的には仕事を超えた関係に陥ってしまい、本当>>続きを読む
#嘆きの通り #TIFF
双子の小人ルチャドールを介して、無法貧民街の一角を散策。プライベートからパブリックまで、カットを割らないカメラワークの自由というか無頓着というか「おもむろ」な佇まいは、その>>続きを読む
#道化師の夜
巡業サーカス団の団長が長年の旅生活に疲弊し、拠り所を求めるも、これでもかと屈辱にまみれる辛辣なお話。
ストーリー的な面白さは弱いけれど、鏡を使った演出の良さ、「不良少女モニカ」に続いて>>続きを読む
#トラップ
警察の包囲網も母親の姿をした超自我もサイコ野郎を止められない。シリアルキラーと子煩悩パパ、2つの人生を1つにする為に仕掛けられた罠を掻い潜る心身の解放劇。
常套手段の大どんでん返しをや>>続きを読む
#ヴェノム_ザ・ラストダンス
人間とエイリアンの異色バディ最終章。あんなに喧嘩ばかりしてたのに気づけば相棒となった二人の別れを描く令和の「ミッドナイト・ラン」
他にも名作オマージュたくさんで、寄り道>>続きを読む
#グレース
ここではない何処かを目指しながら、おんぼろワゴンの小宇宙に留まる父と、そんな旅路をカメラに収めてピン留めする不機嫌な娘の開拓ロードムービーを通して、ロシアの辺境で時空の歪みにでも落ちてし>>続きを読む
#破墓 #パミョ
あの世とこの世を仲介する韓国ゴーストバスターズ時間外労働は、掘りも掘ったりの深すぎる怨嗟の渦。
将軍さま登場までがピークだったけど、歴戦の専門家たちの「なんかヤバい」感から劇場内に>>続きを読む
#国境ナイトクルージング
溶けない氷と行き場のない心、それでも頬をつたう涙は凍らない。時が停まった男女3人の延長した終末は、変わらない灰色の景色を衝動と葛藤で彩り、それぞれの足を次の季節へ向かわせる>>続きを読む
#ボルテスVレガシー
40話のアニメを90話の実写化へ昇華させるだけの原作愛は見事の一言。
どこかのサブスクで90話観れないだろうか?
ロボまわりの描写はどれも素晴らしく、特にボルテスインはカメラア>>続きを読む