ないちん

劇場版 Gのレコンギスタ IV 激闘に叫ぶ愛のないちんのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

80歳にて、ますます冴える富野演出!
ガンダムの監督として知られている、富野由悠季監督の最新作「GのレコンギスタⅣ 激闘に叫ぶ愛」。 地球の資源が枯渇していて、宇宙からの資源に頼っており、その資源を軌道エレベーターで運んでいる時代、その覇権を維持しようとする組織、それを狙う国、地球に帰還しようとする組織達が入り乱れて争い、それに巻き込まれた少年達が主人公。
元々は2014年に全26話で深夜に放送されたTVアニメ。初代ガンダムと同様、所謂、総集編としての映画化と言えるのだが、元々30分番組✕26話を5本の映画にするのだから、殆どそのままといえる。
ただ、正直TVの時は、その展開の早さと世界観の複雑さ、キャラクターや組織の多さ、と途中から全く理解出来なくなった。監督もそこが最も気になってた様で、今回の映画はかなりわかり易くなってます。ま、それでも基本ストーリーは変わってないので、油断するとわからなくなりますが。
けど、この映画版、観てるだけで、ちゃんと内容が分かるのは、すごい進化だと思います。そして、解ればちゃんと面白い事も分かりました。現在、様々な配信サイトでⅠからⅢまで配信しているので、取り敢えずⅡとⅢを復習して、観に行ったのですが、これがトンデモナイ傑作だった!
80歳にしてこのスピード感とバイタリティ!そして監督の頭の中を最高のクオリティで実現する素晴らしいスタッフ! 元々この辺になるとTVでの展開は全く憶えてなく、すごく新鮮に観れました。4作目になるとキャラもかなり多いのですが、各々の生活から性格までをしっかり描いているので、すごく展開が分かりやすい。特に最近ありがちな「メットを被ったら誰が誰が分からない」という事が無い。おじさんには優しい😁。
そして、何と言っても、戦闘シーンがスゴイ!中盤のジット団との戦闘シーンはその個性的なキャラと機体をしっかり活かしながら、現在起きている状況と設定を自然と理解出来る様にしている。熟練の富野演出の面目躍如だ。
そして迎える、終盤の入り乱れての戦闘シーン!兵器や技術の恐ろしさをしっかり描きながら、ベルリとマスクの決闘!見た事のないような展開、動き、迫力!ここにきて富野演出のスゴさを更新している!正直、ものすごく興奮しました。何なんだこの見応えは!
ここに来て富野監督のスゴさを再認識させられた!80歳やで!
先日観た「ククルス・ドアンの島」と比べても、やはり、自分は富野演出が好きなんだと再認識しました。 今週末から始まる完結編、Ⅴが楽しみだ。
ないちん

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