Shun

ザリガニの鳴くところのShunのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.8
『ザリガニの鳴くところ』

\試写会にて鑑賞/
109シネマズ 川崎にて。

ノースカロライナ州の湿地帯で見つかった青年の変死体をめぐり、容疑者に浮上したのは幼い頃に両親に捨てられて湿地に一人孤独に暮らす”湿地の少女”。事の真相は彼女の初恋に隠されていて…

“2年連続アメリカで最も売れた本”の映画化だと聞いた時からすごく気になっていた作品。
原作に惚れ込んだリース・ウィザースプーンがプロデューサーとして関わっています。

最後の最後まで真相が明かされないのですが、エンドロールが始まる頃に「マジか………………..」と呆然としてしまうほど衝撃的な結末が待っています。
全てわかった上で観てみると新しい発見があるかもしれません。。。

主人公の”湿地の少女”こと、カイアの生い立ちはまさに悲劇のヒロインで、彼女のことを思うと胸が苦しくなってしまうんですが、湿地の自然や生き物と共に暮らすカイアは生き生きしていて、人間の美しい部分が滲み出ている、そんな魅力的な人物として描かれているのが◎

このミステリーの重要な要素である恋。
カイアと幼馴染のテイトのキスシーンが幻想的でめちゃくちゃロマンティック!!いろんな映画のキスシーンを見て来ましたが、その中でもとりわけ印象的で、完全に見惚れちゃいました。

カイアとテイトの恋愛も美しいんですが、それと並んで見惚れてしまうのが舞台である湿地帯のロケーション。
草木が生い茂り、その間を縫うように水が流れていて、背景から陽光が差し込む景色は絵画のようで一度見たら忘れられない✨
画像をここに貼りたくなるくらいなので、必見です。

カイアの生い立ちと変死体という”暗”の要素と、
カイアの恋と美しいロケーションという”明”の要素のコントラストがこの作品を特別なものにしているのだと思いました。

カイア役のデイジー・エドガー=ジョーンズとテイト役のテイラー・ジョン・スミス、二人とも今回初めて知った役者さんでしたが、今後の活躍が期待される良い役者さんでした👏 

エンディングで流れる、テイラー・スウィフトが本作のために書き下ろした「キャロライナ」が耳に残る楽曲で最後まで余韻に浸ることができました。
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