斉藤百香

ザリガニの鳴くところの斉藤百香のレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.9

湿地に生きる少女の半生と、彼女をめぐる裁判の行方を描いたサスペンス・ミステリー。

ここまでビビッとくるミステリーに出会ったのはいつぶりか。


★湿地と共に生きた彼女の生涯の映像美

自然、なかでも湿地という聞いただけでは陰鬱なイメージがある場所。
だが、彼女の回想を通してみる湿地というな場所は、圧倒的な美しさがあった。


湿地でひとりきり、孤独に育った少女。

そんな主人公が初恋の人に出会う
彼は文字の読み書きを教えてくれた。
本を読んだりしていくうち、これが恋心だと気づくも
どうしたらいいかわからない主人公の葛藤。
告白の仕方?がまあ良くて!
私にとって一生忘れられない名セリフになった。

人と触れ合わず生きてきたからこそ、普通の恋愛ドラマにはない感性がとても美しく面白いポイントだった。

またこれって意外や意外、法廷ドラマなんですよねー。
誰が青年を殺したのか?
物語の見せ方がうまくて、誰しもが疑わしく見えてくる。

また主人公が描く湿地の美しい動植物たち!
それぞれの絵にも意味があって、
何度も繰り返し見て、謎解きをしてゆくのも面白い映画。


は〜〜と感服してしまうほど巧みなプロット、

もーーーすべてが美しいんす!


そしてなによりも!
ラストの展開!!!

これはもうネタバレできない。一刻も早く見るべし。
斉藤百香

斉藤百香