kikimilli

ブエノスアイレス 4Kレストア版のkikimilliのレビュー・感想・評価

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5年ぶりに見た。

亡骸の恋ねっ 一緒にいて楽しい時間は一瞬で怒ったり苦しんでいる時間の方が長いの ふたりでいるのにひとりでいるより淋しそうに見える

見終えた後に思ったのは、恋する惑星/天使の涙/2046ではほんの瞬間行きあう人を描いているのに珍しくずっとふたりの関係を撮っているなということ


「第一に彼は“時間”を描く監督だと言えるだろう。そのほとんどは“恋愛の時間”。“期間”を描くことも“時代”を描くこともあるが、マクロに俯瞰するというよりは、ミクロに見つめる、もっと言えば耽溺しながら、より“時間”に密接している。」

「彼が恋愛を描くのは、それが最も艶かしく、伸縮自在だからだろう。」
(新宿シネマートにて展示されていた0620「DVD 動画配信でーた」より)

ウォンカーウァイの作品の好きな要素のひとつ、ミクロな視点、恋愛の持つダイナミズムを体験させてくれる


ブエノスアイレスではうんざりするほどの惰性とへばりついた情と停滞を撮っていたのね 

だからこそ最後の「会おうと思えば会えると確信した」のスピーディさが一層爽やか 見返すまでは悲しい映画という薄ぼやけた記憶だったんだけど、印象変わったね

繰り返しは無い

「やり直そう」のリピートは効かない、いつかビデオテープが擦り切れるように破綻してしまう

それでも、移り変わった時間の先でまた会うことができる


あとイエローのレザージャケット、天使の涙でミシェルリーが着ていたよね!?
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