ろっく

CUBEのろっくのネタバレレビュー・内容・結末

CUBE(1997年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ワンパッケージ低予算映画としては非常に出来が良い。
低予算で箱を一箱だけ作っておいて、ストーリーとしてはこの箱が前後左右上下に敷き詰められている巨大な迷路のようになっている、という設定でこの一箱を使いまわしている。
とはいえ同じ背景を使いまわしているので飽きてしまう(場面転換がわかりにくい)のではないかと危惧するも、杞憂。
ライティングで赤や青に部屋の色を変えている。そもそも箱の中という非日常なので背景が赤や青であっても受け入れてしまえるのだ。
多種多様な男女数人が、なんやかんやと出口を目指すだけ。
目指すだけだけれど、道中のハプニングがたくさんある。
グロテスクで怖い、みたいな評判を耳にしていたが、思ったほどグロテスクでもない(個人差によるとは思う)し、怖いというのも「わあー殺される!怖い!」と言うよりは「限界まで追い詰められると人間って本性でるんだな、こわ…」みたいな感じ。
「おばけより生きてる人間のほうが怖い」みたいなことなんだと思う。
生き残った彼が本当に生き残ったのかはわからないが、言い方は不謹慎だと思うが「障がい者特有のピュア」がそのまなこを曇らせなかった、みたいなことなのだろうか。恐らくは子供のように疑いもせず、疑心暗鬼にもならず、怖いものを素直に怖がり、そういった気質を持つ彼だけが脱出できたのはある意味必然だったろう。
結局誰が何のためにこの箱に彼らを閉じ込めたのか、謎は謎のまんま終わっていくので後味はさっぱりしないタイプでした。
ろっく

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