スワット

ゴールデンカムイのスワットのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.0
2024年 劇場鑑賞6本目
原作漫画22,3巻程まで既読済

週刊ヤングジャンプにて連載されていた野田サトル原作漫画の実写映画化作品。
明治後期の北海道を舞台にアイヌ民族が隠した埋蔵金を求めての争奪戦を描いた原作。
監督は「HiGH&LOW」の久保茂昭、脚本は「キングダム」の黒岩勉と盤石の部陣。

いや〜面白かったですね!!
原作漫画が31巻まで続いている事からストーリーに関してはもちろん安心しているが、それを実写映画2時間に収めるとどうなんだろう?と心配していたがそんなものは杞憂に終わった。
「実写版ゴールデンカムイ」の序章として完璧な仕上がりになっていました。
原作漫画も陰と陽のメリハリがハッキリしている作品(キャラクターも含め)なこともあり、映画もコメディ部分とシリアス部分が分かりやすく描かれている。なので視聴者も乗りやすい・盛り上がりやすい内容になっている。
物語の進行具合もあらかた予想通りの場面で終わってしまいましたが、長期的なシリーズとして考えると丁寧でいい幕引きであったと思います。
原作ではここから多種多様なキャラクターがバンバン登場し、どんどん面白くなってくるので実写化とのバランスが難しいけど観たくてたまらない。
特に樺太編の月島軍曹と鯉登少尉が大好きなので続編早くお願いします。

また実写化の大きな強みとして、漫画で描かれていた北海道の景色が嘘じゃ無かったんだと再確認してしまう映像美に溢れていましたね。
この広大な雪で覆われた大地に根付くアイヌ民族の方々の力強さ、明るさも存分なく映像から伝わってきて見惚れてしまいました。
豪華俳優陣演じるキャラクター達も解像度高めで文句なしです。もう実写映画化に山崎賢人無しとは言わざる得ないです。
ただ自分の中で1番刺さったのがアシリパ演じる山田杏奈さん。
存在を知ったのは映画「ミスミソウ」が初めてでして、これも長野県(だったかな?)の雪景色を舞台にしており、山田杏奈さんの透明感というか儚い人物像にマッチしていて素晴らしかったのですが、今作もご多分に漏れず素晴らしく合っていました。
「ミスミソウ」はリベンジ映画?であった為、白と赤を基調にした世界観にどこかか弱く、消え入りそうに生きる女子高生を演じていました。(悲しい物語でした…)
が今回は圧倒的な雪景色の中に力強く生きるアイヌ女性を演じており、その美しさに見惚れてしまいました。
勝手なイメージですが、白色を自由自在に操れる女優さんだと思っています。山田杏奈さんもっと観たい!!
後みんな大好き鶴見中尉は終盤に今後おかしくなっていきそうな片鱗を感じれたので次回に楽しみにしておこうと思います。

キングダム同様1年に1回、いや2年に1回は補給したい邦画となっていって欲しいです。
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