心

ゴールデンカムイの心のレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
3.9
実写版は全体的に野田サトル先生がめちゃくちゃ写実的に金カムを描いてみましたみたいな公式による二次創作のような感じがした

本物を撮影するからこそよく見えるもの(乗馬シーンや自然の背景など)を強調するシネマティックな雰囲気がメインだったけれど、アクションシーンとかは色のフィルターを強くかけたり光の点滅を激しくしたりなどアニメっぽい演出もあった
二〇三高地でのシーンとか食事シーンは実写が一番良いなと思った
戦場でこんな過酷な思いをしたんだなっていうのがどの媒体より1番伝わってきた
あとご飯は美味しそうすぎてお腹減ったし匂いもしてた気がする
実写化がここまでクオリティを維持できたのも、原作自体野田サトル先生が実在するものをちゃんと調べてせっせこ描いているというからであって、絵にしたリアルを実写化に還元するかのようにむしろリアルで観る"べき"な要素が多いからだと思った

オタクはアニメを観てるから口調とかに違いに少し困惑するかもしれないけど、アニメを実写化してるんじゃなくて、原作を実写化してるんだということがよくわかった
同じ二次元上であるということから漫画のアニメ化は受け入れられがちで、実写はノーサンキューみたいな風潮あるけれど、そもそもアニメ化の時点で原作読者のイメージを大きく変えてしまっているとすると、アニメ化も実写化も持つリスクは同じくらいかもしれないと思った

でもやっぱり原作に勝るものはないね
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