みむさん

Lullaby(英題)のみむさんのレビュー・感想・評価

Lullaby(英題)(2022年製作の映画)
4.0
シアトル国際映画祭にて。

ライア・コスタ主演の家族ドラマ。母から娘への母親リレー、命の始まりと終わり。

子供を産んだばかりのアマイラは夫が仕事で数週間留守になるため実家へ。彼女の両親は娘の帰還と孫の誕生を喜んでいるが、日々の生活は実家に戻る前より楽にはならず…という話。

英題が「子守唄」でアマイラの産まれたばかりの子供に向けただけでなく、その他二人の女性に向けたものじゃないかとも思えてくる。(※原題は「5匹のオオカミ」だった)

産休しっかり出世のチャンスも残されていて経済的に不自由ない夫や協力的な両親を持ち、幸せになるはずと外側から固められているような生活だが、子育てと親の相手で毎日がshit!だと叫ぶアマイラ、夫に不満が溜まっている上に母が病に倒れアマイラをケアするはずがされる側になってしまって、二人とも広義で赤ちゃんと同じになっちゃってる。

娘が産まれ成長し母親になる、バトンを渡すように母親は祖母になる。
子育ての知恵は伝授され、かつての娘の姿は今の娘と重なる。
三世代に渡る女性の人生・母親リレーのようだった。

男性は害はないがあまり目立たず出てくる時間も短い。

身近に感じる家族のドラマ、終盤は泣いてしまった。

ある程度の歳(30代~40代ぐらい)もしくはその世代の親に刺さると思う。仕事を持ちながら子育て経験のある人や母親と仲の良い女性も刺さるかも。