あしたか

ノック 終末の訪問者のあしたかのレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
3.8
そうそう、この意味不明さと不条理さがシャマランフィルムだよね。私は大好き。
"〇〇〇の〇〇〇"をモチーフとした映画であることは前半で察したが、その方面に私は明るくないので解釈が難しい。
それを置いておくと、単純にスリラーとして面白い。キャビン内部の実質一幕劇を緊張感たっぷりに描く手腕は流石。これで100分持たせるんだから凄い。

シャマラン監督作品と言えば序盤の吸引力が物凄くて、謎を謎で引っ張りまくって中盤までは物凄く面白いが、オチがしょうもなくて不完全燃焼みたいになりがちだが、私はそのしょうもなさも含めてシャマラン作品を愛している。
オチに満足できなくても、物凄く興味惹かれる題材やあらすじというだけで映画としては成功してると思ってしまう。不安感や不気味さの演出にかけては間違いなく1級品ですしね。
ただ納得できない観客が多くて評価が低めになるのは充分理解できる(笑)


※※以下若干ネタバレのため要注意※※




私は本作が好きだが、映画ジャンルやその先の展開を観客に先読みさせないような工夫をもっとしていれば、より幅広い層に支持を得られたと思う。
具体的に言うと「極めて狡猾で悪質な犯罪」や「カルト教団の洗脳」の可能性を残していてほしかった。そのあたりのミスリードは雑でしたね。
そこだけ残念。
あしたか

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